Tokyo Rainbow Pride2018【隠れズ】
隠れズ結成6年目となる東京レインボープライド2018・パレード、無事に終わりました。
5/5-6 Tokyo Rainbow Prideフェスタの会場&パレードも共に過去最大の盛況!5月5日60,000人、6日80,000人、パレード7,000人(TRP2018公式サイトより)となったとのこと。2017年度(5月6日35,000人、7日65,000人、パレード5,000人)の賑わいでも圧倒されたのに、パレードの出走フロートも昨年の23チームから一気に37チームまで増え、その盛り上がりにただただ驚くばかり。
昨年くらいまでは”LGBTブーム”などという言葉も聞かれ「ブームなのか…」という複雑な気持ちになることもありました。今年のブース出展マップを見ても、浜崎あゆみさんの出演決定ニュースを見ても、すごいことになってきたなと思いつつ、会場に到着するまでは、まだどこかに「ブームか…」は、ありました。しかし、プライドフェスティバル初日からの盛況ぶりを体感し、パレードの歩いて、これはもう”ブーム”ではなく”変化”なのだと実感しました。地道に取り組んでこられた方々の活動が、今に繋がっていて、ここがゴールなのではなく、今後更にもっともっと開いていくこと、変わっていくことを感じました。
そんな環境の変化を感じながらも、隠れズをはじめ自身の周りを見渡すと、類は友を呼ぶという文字通りオープンにしている方はごくわずかしかおらず、殆どがクローゼットです。クローゼットの中は、社会の変化のスピードよりもずっと遅いように感じます。
でも、取り残されてるのではなく、隠れズにも変化がありました。
みんな勇気を出して隠れズで歩くようになったとはいえ、メンバーの殆どはカミングアウトしていないため、必然的に周りにアライが少なく、隠れズの参加者の中には(結成当初から参加している)一人しかいませんでした。2017年、5年目してアライが4人に増えました。今年は、この1年の間にカミングアウトしたメンバーの姉妹が子どもを連れて一緒に隠れズとして歩きました。子どもたちがあんなに楽しそうに沿道にいる子どもたちにハイタッチする光景を見れる日が来るなんて思ってもいませんでした。LGBTQを取り巻く急速な変化の流れからすると「え、そんなこと?」と思われそうですが、大きな大きな前進です。
パレードの夜、別のメンバーから、今年沿道で見てた妹家族が「みんな自由で素敵に見えたから、ぜひ来年は一緒に歩きたい」って言ってるという連絡をもらいました。2013年不安でいっぱいの中を歩き出した隠れズでしたが、あれから6年という歩みの中で、思い描いていたことにまた一歩近づいたことが嬉しく、感慨深いです。
クローゼットでもできること、クローゼットだからできることはなんだろう…”居ない”でのはなく”カミングアウトできないでいる私たちのような存在が沢山いる”ことを見せていくこと。(今まで見えなかった)私たちクローゼットの存在の可視化が「もしかしたら家族に、学校に、職場に、目の前にも本当のことを言えないで苦しんでいる人がいる可能性がある」と、考えるきっかけにつながれば。そんな思いから誕生した「隠れズ」は、おかげさまで、オープンに活動されてる方からも、アライさんからも多くの応援をいただけるようになりました。
数年前までは代々木の会場に来ることすら躊躇していたほどのクローゼットが大半を占める隠れズですが、いつ撮影されてもいいようにそれぞれの尺度で自衛し、カメラを恐れなくなりました。沿道から「隠れズ来た!」という声が聞こえ、プレスカメラマンからは「隠れズのみなさーん!(カメラ)こっちー!」と呼んでもらえるようになりました。沢山撮ってもらえるのは、みんなの喜び溢れる笑顔と気持ちが伝わるからだと思うと嬉しいし、また、その写真を通して「いつか歩いてみたい」「参加してみようかな」「今年は歩こう」と、一歩踏み出すきっかけが増えるとしたら更に嬉しいです。
レインボーフラッグがたなびく青空の下、沿道からの声援を受けながら仲間と歩くとどれほど気持ちよいか、どれほどすごいパワーを貰えるか、ひとりでも多くの人とシェアしたい。セクシャルマイノリティー当事者以外の方にも、応援の声がどれほど嬉しく勇気につながるのか、一緒にパレードを歩いて感じてもらいたい。
「いないことになっているマイノリティーが隠さずに生きられる社会」になり、隠れズの存在意義がなくなる日まで、歩きます!
2019年も代々木で会いましょう!
TRP、日本Lマーチの皆様、SNSで情報を発信してくださったり賛同、応援くださった皆様、一緒に歩いてくれた全員に心から感謝申し上げます。本当に素敵な一日をありがとうございました。 これからも応援を宜しくお願いします。