東京在住・「隠れズ」のKです。
家族や職場ではカミングアウトしてないクローゼットのノンバイナリー・パンセクシャルです。
人生の折り返しの年になり、同年代のLGBTQ仲間の間でも親の介護、自身の心身の不調、老後等の話がでるようになりました。「伝統的な家族観」に囲まれ、マイノリティであるが故の窮屈さを抱えながら生きてきた世代だと感じます。せめてこれから先残りの人生は、これまで縛られてきた価値観から開放され、今まで築いてきたものを無駄にすることなく自分らしく過ごせたらと思います。そして、これからの世代には性自認、性指向にかかわらず、パートナーの性別や、パートナーの有無を問わず、前向きに生きられる社会が来ることを願っています。
同性婚人権救済申立人
私は自身のセクシュアリティーを親にも友達にも言えませんでした。自分のことも大切なパートナーのことについても多くの不本意な嘘を重ねて生きてきました。子供を持つことも含め、「仕方ない」と色々諦め始めたころ、同性婚を合法(合憲)とする国も増え、日本でもパートナーシップ制度の条例ができたり、婚姻平等に向けた動きが出てきました。
(自身がクローゼットだからということもあり)「同性婚」なんて遠い世界のことだと思っていましたが、多くの不便や不自由に対し自らを麻痺させていただけだということに気付き、2015年7月7日「同性婚の法制化」を求める人権救済申立(※1)の申立人になりました。
※1. 2015/7/7「同性婚の法制化」を求める全国の457人が「日本で同性婚が認められていないことが人権侵害であるとして,総理大臣,法務大臣,衆議院,参議院に立法を求めることを日弁連から勧告することを求める」人権救済申立を行いました。2019年7月、日弁連より同性婚を認めこれに関連する法令の改正を速やかに行うべきであるとの意見書がでました。
ついに!日弁連、速やかに同性婚を法制化すべきと意見表明!法務大臣、内閣総理大臣、衆議院議長、参議院議長に提出 | 同性婚人権救済弁護団 (douseikon.net)
婚姻平等の法制化を求める理由
現行の婚姻制度を良いと思っているわけではないのですが「法律上同性間でも婚姻関係が結べるように」「現行の婚姻制度を異性間だけのものでなくする」ことを求めた方が「婚姻制度撤廃」を求めるより難しくないと考えました。”同性婚をしたい”のでなく「婚姻の自由」が法的に認められることが一番の願いです。制度は人々の認識を変えていくから、性的指向や、性自認にかかわらず、結婚の自由がすべての人に認められるようになれば、やがてセクシュアルマイノリティは特別な存在ではなくなっていくと信じています。